とある弁護士のひとりごと

とある弁護士のブログ。時事ネタや法律・判例情報・過払い訴訟の論点解説など
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【貸金業者の対応】クラヴィス破産手続その後

【クラヴィス破産手続その後】
・私が非常に関心をもっている,クラヴィスのクロスシードに対する否認権行使等請求事件(事件番号:大阪地方裁判所平成24年(ワ)第9262号)のその後の情報がHPに記載されていました。
URL:http://www.clavis-kanzai.jp/company2.html

・判決は平成25年8月26日のようなので,非常に楽しみです。


※上記の判決・意見などの正確性等を保証するものではなく,お使いになる方の判断と責任で情報の取捨選択をお願いします。
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by lawinfo | 2013-07-24 23:16 | 貸金業者の対応

【過払い訴訟論点】武富士旧役員責任追及訴訟のその後②

【武富士旧役員責任追及訴訟のその後②】
・旧武富士の処理をしている更生会社TFK株式会社のHPが更新されていました。

・メリルリンチインターナショナル外1名に対する290億円の支払いを求めた損害賠償請求事件について,東京地裁は,平成25年7月19日,原告の請求を棄却する判決を言い渡したようです。
URL:http://www.tfk-corp.jp/news.html

・この事件は,旧武富士の会社更生法適用前の平成22年4月28日に,旧武富士が金融商品の購入時における説明義務違反等を理由として証券会社に損害賠償事件を起こした事件を更生管財人が引き継いだもので,今回の管財人とはそれほど関係ないといえます。


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by lawinfo | 2013-07-22 23:41 | 過払い訴訟論点

【刑法一部改正】刑の一部の執行猶予制度の導入

【刑の一部執行猶予制度の導入】
・平成25年6月19日,刑法等の一部を改正する法律が公布されました。

※公布から3年を超えない範囲内において政令で定める日から施行されます。


【導入趣旨(法務省)】
・近年、犯罪者の再犯防止が重要な課題となっていることに鑑み、犯罪者が再び犯罪をすることを防ぐため、前に禁錮以上の実刑に処せられたことがない者等について、刑の一部の執行を猶予することを可能とする制度を導入するとともに、保護観察等の充実強化を図るため、地域社会の利益の増進に寄与する社会的活動を行うことを保護観察の特別遵守事項に加えること、規制薬物等に対する依存がある者に対する保護観察の特則を定めることその他所要の規定を整備する必要がある。


【改正法】
「第二十七条の二次に掲げる者が三年以下の懲役又は禁錮の言渡しを受けた場合において、犯情の軽重及び犯人の境遇その他の情状を考慮して、再び犯罪をすることを防ぐために必要であり、かつ、相当であると認められるときは、一年以上五年以下の期間、その刑の一部の執行を猶予することができる
一前に禁錮以上の刑に処せられたことがない者
二前に禁錮以上の刑に処せられたことがあっても、その刑の全部の執行を猶予された者
三前に禁錮以上の刑に処せられたことがあっても、その執行を終わった日又はその執行の免除を得た
日から五年以内に禁錮以上の刑に処せられたことがない者」


【一部執行猶予の効果】
「2 前項の規定によりその一部の執行を猶予された刑については、そのうち執行が猶予されなかった部分の期間を執行し、当該部分の期間の執行を終わった日又はその執行を受けることがなくなった日から、その猶予の期間を起算する。」


【雑感】
・我々法曹はこの制度になれていないので,間違いのないようにしなければいけません。


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by lawinfo | 2013-07-19 23:40 | 刑事事件

【過払い訴訟論点】最高裁平成25年7月18日判決

【過払金が発生している時点で新たな借入れをしたときの利息制限法1条1項にいう「元本」の額・民訴法260条2項の申立てにかかる請求権の破産債権該当性】
・最高裁平成25年7月18日第一小法廷判決
(事件番号:最高裁判所平成23年(受)第1948号・ 過払金等返還請求,民訴法260条2項の申立て事件)
URL:http://www.courts.go.jp/search/jhsp0030?hanreiid=83407&hanreiKbn=02


【事案の概要】
・リボルビング契約において,平成8年8月26日時点での過払金が24万1426円発生していた。同日借主は100万円を借り入れた。


【争点】
・利率は借入額を前提とする0.15か,過払金を充当した後の借入残高を前提とする0.18か。


【判示事項】
「継続的な金銭消費貸借取引に関する基本契約に基づいて金銭の借入れと弁済が繰り返され,同契約に基づく債務の弁済がその借入金全体に対して行われる場合において,過払金が発生している時点で新たな借入れをしたときには,利息制限法1条1項にいう「元本」の額は,新たな借入金に上記過払金を充当した後の額をいうものと解するのが相当である。」

「民訴法260条2項の裁判を求める申立て(※)の相手方が破産手続開始の決定を受けた場合,上記申立てに係る請求権は,破産者に対し破産手続開始前の原因に基づいて生じた財産上の請求権であって,財団債権に該当しない。したがって,上記申立てに係る請求権は,破産債権であるというべきである。」


【※民事訴訟法260条2項】
「(仮執行の宣言の失効及び原状回復等)
第二百六十条  仮執行の宣言は、その宣言又は本案判決を変更する判決の言渡しにより、変更の限度においてその効力を失う。
2  本案判決を変更する場合には、裁判所は、被告の申立てにより、その判決において、仮執行の宣言に基づき被告が給付したものの返還及び仮執行により又はこれを免れるために被告が受けた損害の賠償を原告に命じなければならない。」


【雑感】
・260条2項と平成15年1月1日吸収合併という言葉から,上告人はCFJだと思われます。
・おそらく高裁はこんなことどっちでもいいだろうという感じで安易に控訴棄却したんじゃないかと勝手に推測します。まあ,そんなに重要なことではないですが。
・久しぶりの過払い請求事件の最高裁破棄判決ですが,最高裁がどちらかに確定してくれればそれでいいですねというレベルの事件ですね。


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by lawinfo | 2013-07-18 23:09 | 過払い訴訟論点

【行政訴訟】最高裁平成25年7月12日判決

【滞納による差押処分に対する他の共有持分権者の原告適格】
・最高裁平成25年7月12日第二小法廷判決
(事件番号:最高裁判所平成24年(行ヒ)第156号・差押処分取消,国家賠償等請求事件)
URL:http://www.courts.go.jp/search/jhsp0030?hanreiid=83402&hanreiKbn=02


【判示事項】
「滞納者と他の者との共有に係る不動産につき滞納者の持分が国税徴収法47条1項に基づいて差し押さえられた場合における他の共有者は,その差押処分の法的効果による権利の制限を受けるものであって,当該処分により自己の権利を侵害され又は必然的に侵害されるおそれのある者として,その差押処分の取消しを求めるにつき法律上の利益を有する者に当たり,その取消訴訟における原告適格を有するものと解するのが相当である。」


【雑感】
・最高裁の原告適格を認めた点は当たり前のように思えます。原告適格を認めず,不適法却下した原審の判断が謎すぎます。最高裁の今回の主文は棄却判決ですが,実質的には破棄判決といえるでしょう。
・司法試験の行政法の択一問題には絶好の事案でしょう。受験生は当然知っておくべきです。


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by lawinfo | 2013-07-12 23:30 | 行政訴訟

【最高裁大法廷弁論】非嫡出子法定相続分2分の1規定の法令違憲決定

【最高裁平成25年7月10日大法廷弁論】
・非嫡出子(婚外子)の法定相続分を嫡出子(婚内子)の2分の1とする規定を定めた民法900条4号ただし書(※)について,最高裁大法廷(竹崎博允長官)は,平成25年7月10日,弁論を開きました。

【※民法900条4号】
「子、直系尊属又は兄弟姉妹が数人あるときは、各自の相続分は、相等しいものとする。ただし、嫡出でない子の相続分は、嫡出である子の相続分の二分の一とし、父母の一方のみを同じくする兄弟姉妹の相続分は、父母の双方を同じくする兄弟姉妹の相続分の二分の一とする。 」


・小法廷が大法廷に回付した時点で違憲判決が出る可能性が高い事件なので,この件はおそらく法令違憲判決が言い渡されると思われます。なお,本件は遺産分割審判の特別抗告審に対する決定なので,正確には「違憲決定」になると思いますが,わかりにくいので,本ブログでは「違憲判決」と表記します。

・われわれ弁護士としては,数少ない法令違憲判決がでることが予想されるため,非常に楽しみな事件です。
ただ,現実に相続問題・遺産分割事件を相当数扱っていることから,この違憲判決の効力がどこまで及ぶかがすごく気になっています。
・まず,日本の違憲審査制度は付随的違憲審査制で個別的効力説が通説なので,違憲判決が言い渡された事件以外には効力は及びません。最高裁違憲判決後法務省は速やかに民法改正案を政府に示し,政府は国会に提出すると思われますが,おそらく混乱を避けるため効力の遡及規定は置かないと思います。
・そのため,今後違憲判決が言い渡されたとしても,国会が民法900条4号ただし書の改正または廃止をしない限りは,非嫡出子の法定相続分は2分の1になると思われます(ただし,調停は話し合いの場なので遺産分割調停で双方が合意すれば問題はなく,家裁の運用が非嫡出子も嫡出子と同様の法定相続分とするように事実上変わる可能性は十分にあると思います)。


【最高裁違憲判決後の遺産分割等の効力】
・この点に関し,参考となる最高裁大法廷決定の反対意見があります。

最高裁平成7年7月5日大法廷決定 ・民集第49巻7号1789頁の反対意見
(事件番号:最高裁判所平成3年(ク)第143号・遺産分割審判に対する抗告棄却決定に対する特別抗告事件)
URL:http://www.courts.go.jp/search/jhsp0030?hanreiid=55859&hanreiKbn=02
「 五 (違憲判断の不遡及的効力)
 最後に、本件規定を違憲と判断するとしても、当然にその判断の効力が遡及するものでないことを付言する。すなわち最高裁判所は、法令が憲法に違反すると判断する場合であっても、従来その法令を合憲有効なものとして裁判が行われ、国民の多くもこれに依拠して法律行為を行って、権利義務関係が確立している実態があり、これを覆滅することが著しく法的安定性を害すると認められるときは、違憲判断に遡及効を与えない旨理由中に明示する等の方法により、その効力を当該裁判のされた時以後に限定することも可能である。私たちは本件規定は違憲であるが、その効力に遡及効を認めない旨を明示することによって、従来本件規定の有効性を前提にしてなされた裁判、合意の効力を維持すべきであると考えるものである。」


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by lawinfo | 2013-07-10 23:03 | 最高裁

【NHK受信契約】横浜地裁相模原支部平成25年6月27日判決

【正当な理由のないNHK受信契約の拒否と受信契約締結承諾の意思表示】
・横浜地裁相模原支部平成25年6月27日判決・小池喜彦裁判長
(事件番号:横浜地方裁判所相模原支部平成25年(ワ)第82号・受信料等請求事件)
URL:http://www.courts.go.jp/search/jhsp0030?hanreiid=83393&hanreiKbn=04


【原告NHKの請求】
1 主位的請求
(1) 被告は,原告に対し,10万9640円を支払え。
(2) 訴訟費用は被告の負担とする。
(3) 仮執行の宣言
2 予備的請求1
(1) 主文2項と同旨
(2) 被告は,原告に対し,10万9640円を支払え。
(3) 訴訟費用は被告の負担とする。
3 予備的請求2
(1) 被告は,原告に対し,10万9640円を支払え。
(2) 訴訟費用は被告の負担とする。
(3) 仮執行の宣言


【主文】
「1 原告の主位的請求を棄却する。
2 被告は,原告に対し,被告が肩書住所地に設置したテレビジョン受信機について,受信契約者を被告,契約種別を衛星契約とする別紙1「日本放送協会放送受信規約」を内容とする放送受信契約締結の申込みを承諾せよ。
3 被告は,原告に対し,前項の判決確定を条件として,10万9640円を支払え。
4 原告のその余の予備的請求1を棄却する。
5 訴訟費用は被告の負担とする」


【判示事項】
「(1) 主位的請求について
 原告は,被告のように原告からの窓口変更通知による受信契約締結の申込みに対し受信契約の締結手続(受信契約書の提出)に応じない場合でも,窓口変更通知到達日から相当期間が経過した時点で,原告と被告との間に受信契約が成立したとみるべきである旨主張する。
しかし,請求の原因2(1)掲記の放送法の定めによれば,放送法は,受信施設の設置によって,直ちに受信者と原告との間に受信料債務関係を含む一般的な法律関係が成立したものとせず,受信者の側に契約締結義務を定めているにとどまることからすると,原告が指摘する放送法の趣旨,すなわち,原告の公共放送機関としての役割の重要性に照らし原告が広く受信者一般から受信料を受領できるよう受信者の受信契約締結義務を定めたものであること,及び受信契約に基づき受信料を支払っている多数の受信者との間の公平の観点を考慮したとしても,窓口変更通知到達日から相当期間が経過したということのみで,その時点で直ちに原告と被告との間に受信契約が成立したものと解することは困難である。
 したがって,原告の主位的請求は,その余の点について判断するまでもなく理由がない。」

「(2) 予備的請求1について
ア 受信契約締結承諾の意思表示を求める部分について
放送法は,原告という特別の法人を設立し,これに国内放送を中心とする事業を行う権能を与え,原告の国家や経済界等からの独立性を確保するために,原告の放送の受信者に費用分担を求め,さらに,徴収確保の技術的理由に鑑み,原告の放送を受信し得る受信設備を設置した者から,その現実の利用状態とは関係なく,一律に受信料を徴収することを原告自体に認めているものといえる。そして,このような制度に現れた結果からすると,受信料は,国家機関ではない原告という特殊法人に徴収権を認めた特殊な負担金というべきであり,当該受信料の支払義務を発生させるための法技術として,受信設備設置者と原告との受信契約の締結強制という手法を採用したものと解される。そうすると,原告は,原告からの受信契約締結の申込みに対し,契約締結を拒否するなどして契約をしない受信設備設置者に対しては,民法414条2項ただし書により,受信契約の締結に応諾する意思表示を命ずる判決を得ることによって,当該受信契約を締結させ,当該受信契約に基づいて,受信料の支払を求めることができるものというべきである。
 しかして,前記認定の請求の原因3及び4掲記の事実経過に照らすと,被告は,原告との間で,契約種別を衛星放送とし,別紙1「日本放送協会放送受信規約」を内容とする放送受信契約を締結すべき義務があるといえるところ,被告は,原告からの当該受信契約締結の申込みに応じようとしていない。
 したがって,被告のテレビジョン受信機が故障した旨の被告の主張は認められないし,他に被告が原告からの当該受信契約締結の申込みに応じないことを正当と評価し得るような事情についての主張立証がない本件においては,被告に対し当該受信契約締結の申込みを承諾する旨の意思表示を求める原告の請求は理由がある。」


【雑感】
・どうやら,被告は本人訴訟で答弁書を提出したのみというところのようですが,このような多くの人に影響のある事件はきちんと代理人をつけて争ってほしかったです。
さすがに答弁書記載の事情では厳しいです。まあ,この訴額だと仕方のないことでしょうが。


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by lawinfo | 2013-07-08 23:36 | 時事ネタ