とある弁護士のひとりごと

とある弁護士のブログ。時事ネタや法律・判例情報・過払い訴訟の論点解説など
by lawinfo
S M T W T F S
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30

<   2015年 11月 ( 4 )   > この月の画像一覧


裁判官の違法な職務執行への対抗手段

【裁判官の違法な職務執行への対抗手段】

・このブログでは裁判官への監視が非常に重要であることを再三説いてきました。

しかし,裁判官という権力者の身勝手な振る舞いに対して,一国民が無力なのは事実です。

この対抗手段として法が用意している手段については,国民はきちんと知っておくべきです。

・裁判官は憲法により強い身分保障を受けることは周知の事実です。

しかし,法はまた裁判官弾劾法を制定し,裁判官を弾劾裁判所へ訴追するよう求める権限を国民に与えています。

裁判官弾劾法:http://law.e-gov.go.jp/htmldata/S22/S22HO137.html
裁判官弾劾裁判所:http://www.dangai.go.jp/


・訴追の申立てができるのは以下の2つの場合です。
第二条 (弾劾による罷免の事由)  弾劾により裁判官を罷免するのは、左の場合とする。
一  職務上の義務に著しく違反し、又は職務を甚だしく怠つたとき。

二  その他職務の内外を問わず、裁判官としての威信を著しく失うべき非行があつたとき。

特に.二号該当事由はよく見かけられるところですし,一号後段もたまにひどい裁判官がいます。


・これらの事由が本当に存在すると客観的に証明可能な方は,裁判官訴追委員会への申立ても検討してみてはいかがでしょうか。
裁判官訴追委員会:http://www.sotsui.go.jp/


・裁判官が刑事事件に該当する行為を見かけた場合は,警察や検察は裁判官と仲良しなので,通報することは止めた方がいいです。所属庁へ告発するとともに,訴追委員会へ証拠と一緒に弾劾裁判の申立てをした方が効果的です。


※上記の意見・情報などの正確性等を保証するものではなく,お使いになる方の判断と責任で情報の取捨選択をお願いします。
[PR]

by lawinfo | 2015-11-25 23:26 | 雑談

【遺言無効】最高裁平成27年11月20日判決

【遺言書全体に斜線を引く行為と遺言無効】
・最高裁平成27年11月20日第二小法廷判決
(事件番号:最高裁判所平成26年(受)第1458号・遺言無効確認請求事件)
URL:http://www.courts.go.jp/app/hanrei_jp/detail2?id=85488


【主文】
「1 原判決を破棄し,第1審判決を取り消す。
2 亡Aの作成に係る第1審判決別紙添付の昭和61年6月22日付け自筆証書による遺言が無効であることを確認する。
3 訴訟の総費用は被上告人の負担とする。」


【判示事項】
「民法は,自筆証書である遺言書に改変等を加える行為について,それが遺言書中の加除その他の変更に当たる場合には,968条2項所定の厳格な方式を遵守したときに限って変更としての効力を認める一方で,それが遺言書の破棄に当たる場合には,遺言者がそれを故意に行ったときにその破棄した部分について遺言を撤回したものとみなすこととしている(1024条前段)。そして,前者は,遺言の効力を維持することを前提に遺言書の一部を変更する場合を想定した規定であるから,遺言書の一部を抹消した後にもなお元の文字が判読できる状態であれば,民法968条2項所定の方式を具備していない限り,抹消としての効力を否定するという判断もあり得よう。ところが,本件のように赤色のボールペンで遺言書の文面全体に斜線を引く行為は,その行為の有する一般的な意味に照らして,その遺言書の全体を不要のものとし,そこに記載された遺言の全ての効力を失わせる意思の表れとみるのが相当であるから,その行為の効力について,一部の抹消の場合と同様に判断することはできない。
 以上によれば,本件遺言書に故意に本件斜線を引く行為は,民法1024条前段所定の「故意に遺言書を破棄したとき」に該当するというべきであり,これによりAは本件遺言を撤回したものとみなされることになる。したがって,本件遺言は,効力を有しない。」


【参考】
・民法1024条
「遺言者が故意に遺言書を破棄したときは、その破棄した部分については、遺言を撤回したものとみなす。遺言者が故意に遺贈の目的物を破棄したときも、同様とする。 」


【雑感】
・相続絡みの紛争が増える一方の超高齢会社会の日本において,遺言の無効が争われるケースが増えてきています。
・その中で最高裁として,遺言が無効となる具体的な事例判断を行ったもので,非常に重要な先例になる判決だと思います。ただ,赤色ボールペンか黒色ボールペンかで結論が別れるとすれば(これ以外も含めた全体判断なのだとは思いますが),破棄したい場合は赤色を使うよう家裁としてきっちり指導すべきだと思いますがね。
 もっというと,遺言を撤回したい場合は明確に破棄するよう政府として指導すべきだと思います。


※上記の意見・情報などの正確性等を保証するものではなく,お使いになる方の判断と責任で情報の取捨選択をお願いします。
[PR]

by lawinfo | 2015-11-24 23:47 | 家事事件

【認知症と人身事故】最高裁平成28年2月2日弁論

【認知症の方が人身事故を起こした場合の家族の監督責任】
・最高裁第三小法廷がこの争点で,平成28年2月2日に弁論を開くことを決めました。

・このブログでも,以前,【こちら】で,本件の原審名古屋高裁判決を取り上げました。

・この手の判断は慎重に下級審裁判例の集積を待って最高裁が統一的判断を示すと思っていましたが,世間的な批判が強いからか,最高裁は思ったより早く判決を出すようです。おそらく,平成28年3月中旬~下旬くらいには出ると思われます。

・この最高裁判決は,超高齢化社会における判断能力が十分ではない高齢者と社会のあり方を示す判決になるかもしれません。非常に重要な判決になることは間違いありません。時間のある方は最高裁の弁論を傍聴されるのもいいでしょう。


※上記の意見・情報などの正確性等を保証するものではなく,お使いになる方の判断と責任で情報の取捨選択をお願いします。
[PR]

by lawinfo | 2015-11-11 23:14 | 最高裁

【再審無罪】大阪地裁平成27年10月16日判決

【強制わいせつ,強姦再審無罪】
・大阪地裁平成27年10月16日第1刑事部判決・芦髙源裁判長
(事件番号:大阪地方裁判所平成26年(た)第22号・強制わいせつ,強姦(再審)被告事件)
URL:http://www.courts.go.jp/app/hanrei_jp/detail4?id=85443


【公訴事実】
「被告人は,強いてわいせつな行為をしようと企て,平成20年7月上旬ころ,a市b区cd丁目e番fg棟h号室の被告人方において,同居している養女であるA(当時14年)に対し,その背後から両腕でその身体に抱き付き,両手で衣服の上から両乳房をつかんで揉み,もって強いてわいせつな行為をしたものである。」(平成20年9月30日付け起訴状記載の公訴事実)
「被告人は,a市b区cd丁目e番fg棟h号室の被告人方でAと同居していたものであるが,第1 平成16年11月21日ころ,前記被告人方において,A(当時11年)が13歳未満であることを知りながら,同女を強いて姦淫しようと企て,同女に対し,その肩等をつかんであお向けに押し倒し,無理やり衣服をはぎ取るなどの暴行を加えてその反抗を抑圧し,強いて同女を姦淫し,第2 平成20年4月14日ころ,前記被告人方において,前記犯行及びその後繰り返し行った虐待行為等によりA(当時14年)が被告人を極度に畏怖しているのに乗じ,同女を強いて姦淫しようと企て,同女に対し,前同様の暴行を加えてその反抗を抑圧し,強いて同女を姦淫したものである。」(平成20年11月12日付け起訴状記載の各公訴事実)


【主文】
「被告人は無罪。」


【雑感】
・これが国家が作り出した最大級の犯罪です。

・検察は補充捜査により新たに発見したといっているようですが,「「処女膜は破れていない」という診断が記載されたカルテ」は,検察が証拠隠しをしていただけで,このような重要証拠を新たに発見することはありえません。
 なぜなら,強姦事件の初動捜査はまずは被害者を産婦人科にすぐに連れて行き,精液が膣内に残っていないかなど明確な証拠の確保をすることが大原則で,これらのことをしないなんてことはありえないからです。

・ただ,私は検察が悪いとはいいません。検察の証拠隠しなんて日常茶飯事で特に珍しいことではなく,このような重要な証拠が証拠提出されないことに疑問を抱き,無罪判決を書かなかった刑事裁判官が悪いんです。
・まさに裁判官の犯罪です。当時の判断としては仕方がなかったなどと言い訳するでしょうが,気づけるポイントはいくらでもあったはずです。裁判官による人道に対する犯罪行為です。


・それにしても検事の作文能力はすごいですね。事実がまったく存在しないのに,場所・方法など事細かに起訴状に記載していますが,これらはすべて検事の妄想です。この起訴状を起案した検事は検事を辞めて,小説家にでもなった方がいいんじゃないでしょうかね。その方が才能を発揮できそうです。
[PR]

by lawinfo | 2015-11-09 23:23 | 刑事事件