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とある弁護士のひとりごと

とある弁護士のブログ。時事ネタや法律・判例情報・過払い訴訟の論点解説など
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【賄賂該当性】最高裁平成24年10月15日第一小法廷判決

【時価相当額の売却代金の賄賂該当性】
・最高裁平成24年10月15日第一小法廷判決
(事件番号:最高裁判所平成21年(あ)第1985号)
URL:http://www.courts.go.jp/search/jhsp0030?hanreiid=82640&hanreiKbn=02


【事案の概要】
・被告人A(以下「被告人A」という。)は,福島県知事として,同県の事務を管理し執行する地位にあり,同県が発注する建設工事に関して,一般競争入札の入札参加資格要件の決定,競争入札の実施,請負契約の締結等の権限を有しており,被告人B(以下「被告人B」という。)は,被告人Aの実弟であり,縫製品の製造,加工,販売等を業とするC株式会社の代表取締役として同社を経営していたものである。福島県は,同県東部の木戸川の総合開発の一環として行う木戸ダム本体建設工事(以下「木戸ダム工事」という。)について,一般競争入札を経て,平成12年10月16日,D株式会社ほか2社の共同企業体に発注した。被告人両名は,共謀の上,Dが木戸ダム工事を受注したとき被告人Aから有利便宜な取り計らいを受けたことに対する謝礼の趣旨で,D副会長のEが下請業者であるF株式会社取締役副社長のGに指示をした結果,Fが買取りに応じるものであることを知りながら,被告人Bが,Gに対し,FにおいてCの所有する福島県郡山市の16筆の土地合計約1万1101㎡を8億7372万円余で買い取るように求め,Fが前記土地を同価額で買い取ることを承諾させた。その結果,平成14年8月28日,Fから,その売買代金として,福島県郡山市の株式会社H銀行本店のC名義の当座預金口座に8億7372万円余が振込送金された。このように,被告人Bは,被告人Aとの前記共謀に基づき,前記土地売却による換金の利益の供与を受けて,同県知事の職務に関し,賄賂を収受した。


【争点】
・本件土地の売買は,時価と売買代金額との間に差のない通常の不動産取引である本件土地売買の売却代金が賄賂には当たるか。


【最高裁判所の判断】
「被告人Aは福島県知事であって,同県が発注する建設工事に関して上記の権限を有していたものであり,その実弟である被告人Bが代表取締役を務めるCにおいて,本件土地を早期に売却し,売買代金を会社再建の費用等に充てる必要性があったにもかかわらず,思うようにこれを売却できずにいる状況の中で,被告人両名が共謀の上,同県が発注した木戸ダム工事受注の謝礼の趣旨の下に,Fに本件土地を買い取ってもらい代金の支払を受けたというのであって,このような事実関係の下においては,本件土地の売買代金が時価相当額であったとしても,本件土地の売買による換金の利益は,被告人Aの職務についての対価性を有するものとして賄賂に当たると解するのが相当である。」


※上記の意見・判決などの正確性等を保証するものではなく,お使いになる方の判断と責任で情報の取捨選択をお願いします。

by lawinfo | 2012-12-20 23:15 | 最高裁
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