とある弁護士のひとりごと

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【窃盗一部無罪判決】高知地裁平成25年2月22日判決

【窃盗一部無罪判決】
・高知地裁平成25年2月22日判決・大橋弘治裁判長
(事件番号: 高知地方裁判所平成24年(わ)第189号,237号,288号・窃盗被告事件)
URL:http://www.courts.go.jp/search/jhsp0030?hanreiid=83203&hanreiKbn=04


【事案の概要】
・平成24年1月31日の車上窃盗
・平成24年2月1日の車上窃盗
・平成24年4月19日の車上窃盗(平成24年6月19日付け起訴状記載の公訴事実)


【被告人の主張】
・平成24年4月19日の車上窃盗の対象とされたデジタルカメラは名前の言えない知人から譲りうけたもので,盗んでいない。


【検察官菊池昌晴求刑】
・懲役3年


【主文】
「被告人を懲役1年6月に処する。
 未決勾留日数中150日をその刑に参入する。
 本件公訴事実中,平成24年6月19日付け起訴状記載の公訴事実に係る窃盗の点については,被告人は無罪。」


【雑感】
・累犯前科があり,前刑の仮釈放後9か月余りの犯行で,起訴事実に同種事案があるうえ,被告人の言い分がかなり信憑性が乏しい事案での無罪判決。よっぽど検察官の立証がひどかったと思われます。
・しかも,2件の有罪を認定しながら,控訴審査ギリギリの半額判決。検察の対応がおそまつだったというほかない事件です。
・この高知地裁は日本でも一番無罪判決が多いんじゃないかと思うほど合議事件も含めて無罪判決がよく最高裁HPに掲載されます。本当のことをいうと,刑事事件で刑事裁判官がしっかり証拠を検討すれば無罪判決がでてもいいと思う事件は多いです。しかし,現実の刑事裁判は高裁でひっくり返されるのをおそれた一審裁判官が自己の保身のために,無罪だと思っていても有罪判決を書いているのが実態です。
 特にひどいのが,裁判官が検察官の立証では有罪判決をかけないと判断したときに,結審間際になって裁判官室に検事のみを読んで訴因変更をさせる(したらどうかと事実上促す)ことがわりとあります。まさに,密室裁判です。
・日本で有罪率が高い(ほぼ100%)のは起訴便宜主義の効果というのももちろんありますが,こういった事情があるというのが本当のところです。そのため,私は刑事裁判官を「最後の補充捜査官」と呼んでいます。


※上記の判決・意見などの正確性等を保証するものではなく,お使いになる方の判断と責任で情報の取捨選択をお願いします。
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by lawinfo | 2013-05-13 23:54 | 刑事事件
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