とある弁護士のひとりごと

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【無罪判決】千葉地裁平成25年10月8日判決

【 睡眠時無呼吸症候群と自動車事故】
・千葉地裁平成25年10月8日刑事第3部判決・出口博章裁判長
(事件番号:千葉地方裁判所平成23年(わ)第1722号・ 自動車運転過失傷害被告事件)
URL:http://www.courts.go.jp/search/jhsp0030?hanreiid=83728&hanreiKbn=04


【争点】
・被害者受傷状況一覧表記載のとおり,Gほか5名に対し,同表記載の各傷害をそれぞれ負わせたことは,当事者間に争いはない。
・被告人は,本件事故当時,睡眠時無呼吸症候群に罹患していたところ,本件事故直前,上記疾患により予兆なく急激に睡眠状態に陥った。その結果,前方注視ができないまま,車を発進させて交差点内に進入させ,本件事故を起こした。被告人には本件事故当時,予備的公訴事実の注意義務の現実的な履行可能性がなかったから,過失はなく,被告人は無罪であると弁護人は主張した。


【主文】
・被告人は無罪。


【判示事項】
「一般に過失犯において被告人に当該結果発生の回避措置をとるべき注意義務(結果回避義務)が認められるためには,当該注意義務が現実的に被告人において履行可能なものであること(注意義務の現実性)が必要である。
 本件においては,被告人が本件事故当時,睡眠時無呼吸症候群を原因として予兆なく急激に睡眠状態に陥り,対面信号機の信号表示に留意する義務を履行することができない状態に陥っていたとの合理的疑いを払拭することができない。したがって,被告人に前記義務違反の過失を認めることはできない。
 以上によれば,被告人に予備的公訴事実にある対面信号機の信号表示に留意する義務を課すことには合理的疑いの余地が残るといわざるを得ない。したがって,被告人には本件自動車運転過失傷害罪の成立を認めることができない。」


【雑感】
・被害者6名という重大事故を起こしたことと,事故原因が病気という難しい事件。いろいろ考えさせられます。


※上記の意見・情報などの正確性等を保証するものではなく,お使いになる方の判断で情報の取捨選択をお願いします。
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by lawinfo | 2013-11-13 23:35 | 刑事事件
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