とある弁護士のひとりごと

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【無罪判決】大阪地裁平成27年11月30日判決

【保護責任者遺棄致死無罪判決】
・大阪地裁平成27年11月30日第2刑事部判決・小倉哲浩裁判長
(事件番号:大阪地方裁判所平成26年(わ)第5542号・保護責任者遺棄致死事件)
URL:http://www.courts.go.jp/app/hanrei_jp/detail4?id=85535


【事案の概要】
・難病に罹患した当時3歳の女児を母親が十分な保護をあたえず,死なせてしまった。


【主文】
「被告人は無罪。」


【判示事項】
「よって,被告人に対する本件公訴事実については,犯罪の証明がないことになるから,刑事訴訟法336条により被告人に対し無罪の言渡しをする。
なお,被告人に対して重過失致死罪の成立を検討する余地はあるものの,公判前整理手続における同罪の取扱いに関する検察官の対応等の事情からすると,本件事案の性質・内容等を踏まえても,当公判廷において証拠調べ終了時に訴因に関する検察官の意向を確認した以上に,当裁判所が検察官に対して訴因変更を勧告し又は命令することが必要となるとはいえず,本訴因について無罪の言渡しをすることとした。」


【雑感】
・この事件は,裁判員裁判の無罪判決ではありますが,私が唯一興味があるのは,この判決の結論部分のなお書きです。

・このなお書き要りますか?

・これは本当は有罪にしたいけど裁判員の多数が無罪にしたいといったのか,はたまた,高裁で逆転判決が出されると自分で思っているので予防線を張って言い訳がましいことをあえて判決書に書いておいたのかわかりませんが,無罪判決を書くなら自信をもって無罪判決を書くべきでしょう。
・このなお書きが入ったことでこの判決全体がぼやけてしまって,真意にあらざる判決になってしまったことがかえって引き立つ結果となっています。
・まあおそらく,「無罪になったのは自分のせいじゃないぞ,訴因変更をしなかった検事のせいだぞ」といったところでしょうか。


※上記の意見・情報などの正確性等を保証するものではなく,お使いになる方の判断と責任で情報の取捨選択をお願いします。
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by lawinfo | 2015-12-17 23:58 | 刑事事件
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